様ざまな釣り方で楽しめるタチウオは各地で人気のターゲット。
中でも今夏の東京湾は連日好釣果をマーク。
目下、猿島沖は多くのタチウオ船でひしめき合っている。
釣り方はテンビン、テンヤのエサ釣りとルアー釣りがあり、この中でビギナーにおすすめなのがテンビン。
取材した東京湾奥川崎の中山丸はテンビンタチウオで出船。
当日は8時に釣りを開始してからほとんど移動することなく釣れ続け、65〜115cmのタチウオがトップ48本。
30本以上釣った人も多かった。
船長によると、今の時期は正確なタナ取りと変な仕掛けさえ使わなければ適度にアタリが出るそうなので、まさにタチウオ入門にもピッタリだ。
![釣行の写真]()
▲活性が高く比較的素直な誘いで食ってくる
出典:
タチウオの尾が良型の特エサに!
当日終盤に良型を連発させた釣り人がいたが使っていたエサはなんと釣れたタチウオの尾。
たしかにタチウオ釣りでは尾をかみ切られて上がってくることは結構ある。
使い方は「ハサミで切って縫い刺しにしているだけ」とのこと。
ラスト数投の出来事なので効果は断定できないが、お土産を十分確保したあとに試すのもありかも?
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▲身の端を両側から斜めに切り尾の先端もカット
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▲タチウオの尾で1mオーバーをキャッチ
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テンビンのエサ釣りはタチウオのベーシク釣法とも言えるが奥が深いのはほかの釣り方同様で、またアタリが出てから掛けるまでの駆け引きはほかの釣り方にはない面白さがある。
東京湾奥川崎の中山丸ではこのテンビンのエサ釣りにこだわりを持って専門船として出船している。
「今年の夏タチは絶好調ですね。タナさえ守って、よっぽど変な仕掛けを使わなければだれにでも釣れますよ」と中山勝之船長が太鼓判を押すほどの釣れっぷりだ。
台風のシケ後に一時食い渋ったがそれも2日ほど。
その後はまた連日トップ50本を超す釣果が続いている。
仕掛けを落とすたびにアタリは必ずあるといった状況だから、タチウオ釣り入門、レベルアップの最適期といえよう。
型は指幅2本半くらいの小型も交じるが、レギュラーサイズは3~3本半級で、4本級やときには5本級の大型も釣れるなど大中小の交じりながら文句のない状況だ。
釣り場は猿島周りから走水沖あたりにかけて。
タチウオの群れは回遊しているようで、その日によって猿島近くがよかったり走水沖がよかったり、船団がいくつかに分かれることもある。
釣り場の水深は50〜60mくらいで、タナは反応にもよるが40m前後を指示されることが多い。
8月中旬現在、オモリは60号が標準。
潮の速い日もあるので80号も用意しておこう。
またオモリの形だが、小田原型や異形のオモリは二枚潮の際にオマツリを誘発するのでNG。
スカリーなど胴つき型に統一するのが中山丸のレギュレーションだ。
![釣行の写真]()
▲タナは比較的浅いので手巻きタックルでもOK
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エサをしっかり動かすから竿もテンビンも硬めがいい
竿はオモリ60〜80号に対応するタチウオ用かライトゲームロッド。
船長は「硬い竿のほうがいい」と言う。
これは付けエサをしっかりと動かせるから。
夏タチはキビキビとしたエサの動きに反応することが多いから、シャクリ誘いに慣れていない方はとくに硬めの竿がおすすめだ。
リールは超小型電動リールで、道糸PE2号が中山丸のレギュレーション。
これ以上太いのはオマツリの原因となるので厳禁だが、細い場合もトラブルが多いので1.5号までにとどめよう。
テンビンは「安い物でいいから硬めのものを複数個持ってきて」と船長。
硬めのものは、竿同様付けエサをしっかりと動かすため。
「形状記憶合金とかの軟らかいものは食いが悪いよ」とのこと。
形は「弓型でもいい」と船長は言うが、できれば腕がストレートなタイプのテンビンのほうが仕掛けの絡みも少なくおすすめだ。
「複数個持ってきて」というのは、オマツリ時などタチウオの鋭い歯で道糸から高切れすることがあるから。
船での販売もあるようだが、予備を持参すればより安心できる。
仕掛けはハリス6~8号、全長2mの1本バリ。
「長い仕掛けだと付けエサの動きが緩慢になり夏タチには向かない」と船長。
ハリのサイズはタチウオのサイズがばらつくため迷うところだが、1/0~2/0でいいだろう。
ハリによっては「ダメなハリもある」と船長は言い、どのへんがダメなのかは聞けなかったが、船長のおすすめはオーナーばり・サーベルフックX 2/0。
これならオールシーズンカバーできるとのことだ。
タチウオバリを結ぶときに環に結ぶ方がいるがそれはNG。
タチウオバリが環付きなのは、ワイヤーハリスを使っていたときのなごり。
環に結ぶと掛かりが甘くなることがあるので、通常のハリ同様、軸に外掛け結びなどで結ぶようにしよう。
なお、ここ数年東京湾で流行の逆テーパー仕掛けは中山丸発祥と筆者は記憶するが、船長によれば「まあ、上のハリスを4号と細くしたのはウチが初めてかもしれないけど、ハリに近い部分だけ太くするっていうのは、ほかの船の常連さんたちでもやっていたと思うよ」とのこと。
最近は亜流も増えているが「太いハリス(14号くらい)は絶対にナイロンじゃなきゃダメ。しかも安いヤツのほうが軟らかくていい」と本家(?)のこだわりだ。
ちなみに夏タチで逆テーパー仕掛けを使うのも大型狙いとしてありだが、船宿仕掛けや逆テーパー仕掛けは2.5mと長めなので、夏タチで使う場合は50cmほど切って短くして使うようアドバイスをくれた。
テンビンのエサ釣りでは、まずエサをきちんと付けることが第一歩。
中山丸のエサはコノシロの切り身で、皮のない身側からハリを刺す。
先端2~3mmの中央部分にまず刺し、ハリを反転させてフトコロ幅分の位置に2回目のハリを刺す。
エサをハリ軸のケンの部分までコキ上げてしっかりと固定し、もう一度ハリを反転させ同様の幅で皮側に刺し抜く。
3回の縫い刺しでハリの軸がエサの中央線上にあること、しっかりとハリ軸のケンで固定されていることが重要。
仕掛け投入時、エサが回転しながら落下していくようでは不合格、ハリスにヨリが入りやすく食いも悪くなるので付け直そう。
巻き幅は4分の1回転が基本。リズミカルにシャクリ上げる
狙うタナは「42から37m」といった具合に指示される。
リールのカウンターではなく、道糸のマーカーで正確にタナ取りし、下限よりも下げないこと。
釣り方は基本シャクリ釣りで、指示ダナの範囲をスッスッと上へ上へとシャクリ上げていきタチウオを誘う。
夏タチには細かくシャープな誘いが有効なことが多く、竿先を海面に向けた状態から30cmくらいシャクリ上げ、竿をまた海面に向け下げるときにリールを4分の1回転ほど巻く。
これをリズム感よくチョンチョンチョン・・・といった具合で繰り返し、指示ダナ上限まで探っていく。
これでアタリが出ないようならシャクリ幅を海面から45度くらいまでとやや広くし、竿先を下げるときに巻くリールも2分の1回転とする。
海中のエサの動きとしては、スッスッと小刻みなものから、スーッスーッと比較的ゆっくり上へ上へのイメージチェンジだ。
誘い方はこのほか色いろあるが目下の東京湾タチウオならこのパターンでまず攻略できるはず。
慣れないとなかなかシャクリとリールの巻きがリズミカルに行えないが、そんな場合はリールは巻かずその場でチョンチョンと竿先を4〜5回シャクり、それから竿をゆっくり持ち上げて下げるときにリールを1回転巻くでOK。
食いの渋いときにはこちらの誘いへの反応がよいときもあるくらいだ。
とにかく竿やテンビンの説明でも書いたが、夏タチにはしっかりとエサを動かして誘うことが重要なのでそこを忘れずに。
アタリは竿先を動かしているときにカツンとかコツン、あるいは竿先に重みが加わるだけ、といった具合に出る。
いずれの場合もここで合わせてもハリ掛かりはしない。
アタリが出てもそのままの誘いを続け、ガツガツガツッと引き込まれたり、グーンと手元まで重みが伝わったら、竿を持ち上げて電動リールのスイッチオン。
極論でいえば向こう合わせといってもいいくらいだ。
ここでハリ掛かりしなくても、エサさえ残っていればまた食ってくることも多いから、あきらめてすぐに巻くようなことはせず、その位置でシェイキングするか、そこからまた誘い続けるかしてみよう。
現在は水深が比較的浅いためリリースしてもタチウオは元気に海底に戻っていくが、土産十分で小型のタチウオをリリースする場合は極力魚体に触れず、ハリ外しを使うようにしたい。
1投目からアタリあり移動なしで釣れ続ける
釣行日は8月13日。
タチウオ船は2隻出しの満員御礼の中、右舷ミヨシ2番に入り、中山和哉船長の操船で出船。
釣り場は猿島と走水の間くらいの所。
8時を待って「42〜37m」の指示が出て釣りを開始した。
この日は近田編集部員も乗船し撮影をまかせていたので、1投目から竿を出す。
ありがたい反面釣れなかった場合、撮影しながらだから・・・の言い訳はできずプレッシャーがかかる。
そんな心配は無用で1投目からアタリは出てその後も連釣、朝イチのモーニングサービスに突入した。
定石どおりショートピッチでのキュッキュッとキビキビした動きに反応がいいようだ。
具体的にはシャクリは竿先の動きで20〜30cm、巻き上げはリール4分の1回転ほどだ。
ただ同じポイントを流し続けているので、何本か釣ると誘いを見切られるのかアタリがやや遠くなる。
アタリはほぼ毎回あるのでぜいたくはいえないが、アタるまで時間がかかったり食い込みが遅かったりする。
そう感じたときにはシャクリの幅を広くしたりスピードを落としたりと誘い方を変化させるとまたアタリが増え出すように感じた。
型は大中小の交じりだが、指幅3本以上が多くこの時期としては上々。
小型はリリースしたが、皆元気に海中へと戻っていった。
昼前になってこの日初めての場所移動。
しかしそれも潮回り程度のわずかな距離だ。
このころになると食いはやや渋くなった。
はっきりとしたアタリが少なくなり、単発アタリで掛けられなかったり、知らないうちにエサを取られたりなので、なんとかヒット率を上げようと誘いを試行錯誤。
釣り上げるペースは落ちたが、こんな時間も楽しいものだ。
そうこうしているうちにまた食いが活発になってきた。
この時間帯はややゆっくりめの50cmシャクリでリールは2分の1回転巻きがハマった。
時折ショートピッチのシャクリも織り交ぜながら釣り続け、釣果は48本、十二分に満足しての沖揚がりとなった。
シケ後にやや食い渋る日もあったようだが、それもすぐ復活。
連日トップ40〜50本で推移している。
反応もバッチリのようでこの状況はしばらく続きそうだ。
![釣行の写真]()
▲アタリが多いので初心者でもタチウオの引きをたくさん味わえる
出典:
船宿INFORMATION
東京湾奥川崎
中山丸
044・233・2648
備考=予約乗合、6時45分出船。
アジ、ショウサイフグへも出船
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隔週刊つり情報(2025年9月15号)※無断複製・転載禁止