3kgをアベレージに6~8kgのヒラメも狙える大判の宝庫、福島県四倉沖のヒラメが盛り上がってきた。
取材した四倉港の弘明丸では航程1時間圏内に点在する魚礁周りを状況により狙い分けている。
「今年は今のところヒラメの釣況はダメだね」と佐藤船長は言うが、当日は10人で3~4kg主体に最大7.2kgを交えて32枚のヒラメが上がった。
エサは冷凍や生のマイワシのほか、簡易イケスを用いて生きアジを持参する。
もちろん生きエサが確保できればそれに越したことはないので、朝イチはサビキ仕掛けでイワシ、アジ、小サバを狙う。
四倉沖のヒラメ釣りは9~10月がトップシーズン。
好日には3kg以上ばかりトップ20枚超といった驚異的な釣果も珍しくない。
東京からは少し遠いけれど日帰りも可能、異次元のヒラメ釣りに行く価値は大いにある。
![釣行の写真]()
3.2kgのヒラメ。 このくらいがアベレージサイズ
出典:
ゾンビングジグヘッドでデッドベイトが泳ぐ !?
デッドベイトに動きを与えられるジグがないかと模索していたところ、このゾンビングジグヘッドを発見。
これを装着するとデッドイワシが海中で遊泳姿勢となり、竿の動作そのままにまるで生きて泳いでいるかのように動いてくれる。
撮影の合間の短時間しか試せなかったが、アタリが遠のいた時間帯に2回アタリがあり、3kgサイズのヒラメを1枚ゲットすることができた。
詳細はこのあと。
他エリアでは船中数枚上がれば上等といえる3kg級が当地のアベレージで、4~5kg級はもちろん、6kgオーバーの大判サイズも日に数枚は浮上する。
そんな型ぞろいのヒラメがハイシーズンになれば一人10枚以上釣れることも珍しくないほど。
まさに大判ヒラメの宝庫ともいえる常磐海域の船宿の一軒が福島県四倉港の弘明丸だ。
四倉港を訪れたのは8月下旬のこと。
2年ぶりだが、今シーズンのヒラメの釣況はいかに。
人気の釣り物とあって当日は2隻出しと大盛況。
私は大船長の船に乗船。
同乗者の中には本誌レポーターの黒田さんの姿も。
彼もまたこの四倉沖のヒラメに魅了され、シーズン中数回は東京から足を運んでいる。
ヒラメの釣況を船長に伺うと、「今のところ絶不調、全然ダメだね」とのこと。
例年7月ごろよりスタートするのだが、今シーズンは遅れているようだ。
とはいえ前日までの釣果を見てもトップは平均5~6枚とヒラメとしては上々と言える。
期待という言葉以外浮かばない。
![釣行の写真]()
だれにでも大型を釣るチャンスがある
出典:
エサはデッドベイト 大型対応の太仕掛けで
ヒラメ釣りといえば一般的には生きイワシをエサに使うが、当地では生、もしくは冷凍のイワシ、すなわちデッドベイトを使うのが一番の特徴。
理由は生きイワシの供給システムが整っていないこともあるが、何よりデッドベイトでも十分釣れる魚影の濃さにある。
前日の釣果もデッドベイトでたたき出されたもの。
知らない人であれば信じがたいだろうが本当のこと。
エサのイワシはスーパーや鮮魚店で売っている大羽イワシを各自購入して持参するのが基本。
15~20匹は用意したい。
生きアジを持参する人も多い。
もしエサを持参ができなくても冷凍イワシが船宿で販売されている。
エサの付け方は生きエサの場合は親バリを口中から上アゴに抜くが、デッドベイトの場合は下アゴから上アゴの硬い部分に抜く。
孫バリはどちらの場合も背ビレ、もしくは肛門の後ろ側に浅く刺す。
自然相手ゆえエサとする魚は必ず釣れるとは限らないし、釣れても今の時期は水温が高く長く生かしておくことは難しいので、基本はデッドベイトでの釣りと考えておこう。
とはいえ少しでも生きエサが確保できればそれに越したことはないわけで、まずは港前でエサ釣りからスタートするのが当地のヒラメ釣りのパターン。
そのためエサ釣り用のサビキ仕掛けも必要。
サバかハゲ皮仕様のハリス1.5号&幹糸3号またはハリス2号&幹糸4号のサビキ仕掛けを2~3組用意しておくこと。
仕掛けは一般的なヒラメ釣りと同じスタイルだが、型がいいのはヒラメだけでなく10kgサイズのイシナギや3~4kgのクロソイなど、ビッグゲストも多い。
従ってハリスは8~10号、ハリはイセアマ13~15号と一般的なヒラメ仕掛けよりひと回りもふた回りも太い仕様が基準となる。
市販の仕掛けを購入するなら"大ヒラメ"と銘打たれた仕掛けが適合。
ちなみに筆者はハリス10号、親孫バリともイセアマ15号、トリプルフックの場合は5号を使用している。
ヒラメ釣りといえば船を横流しで狙うエリアが多いが、当地ではスパンカーを張り、船首を風上に立てたエンジン流しで狙う。
そのためオモリは50号が基準となっている。
エサを動かして誘いヒラメにアピールする
魚の活性が高ければ置き竿でも食ってくるが、ヒラメにアピールするようにエサを動かすほうがアタリは多い。
着底したらエサの位置が底上1mの位置になるように底を切り、仕掛けがなじんだところで竿をゆっくりと上下に動かしエサを躍らせる。
数回動かしたらさらに3~4mゆっくり巻き上げ、再び仕掛けを海底まで落とし込む。
この動作は底ダチを取り直すだけでなく、落ちてくるエサに反応するヒラメに対してのアピールとなり、実際にこの落とし込んだ直後にアタリが出ることが多い。
アタリの出方は、大型ほどいきなりガツガツガツと大きく竿を絞り込んでくるケースが多い。
「ヒラメ40」と言われるように生きエサは早合わせは禁物だが、デッドベイトの場合、くわえたエサが暴れるわけではないので、飲み込みは早い。
一呼吸置いた程度のタイミングで竿を起こすように合わせを入れればよい。
3kg以上のヒラメともなれば、底を離れるまでの踏ん張りは強烈。
底から離すまでは根くらべ。しっかりと竿をため、起こしているとジワジワと浮いてくる。
ヒラメ釣りでポンピングをしながらの巻き上げはNG。
口周りが硬いためハリ掛かりが浅いことも多い。
まして強引に頭を上に向けさせると激しく抵抗するからだ。
一定のテンションでゆっくり巻き上げていけばおとなしく上がってくる。
取り込みは必ずタモで。サポートする人が構えるタモに導くように頭から引き入れよう。
魚礁狙いでヒラメラッシュ 7kgオーバーも出た!
当日は5時少し前に出船となり、まずは港前でエサ釣りからスタート。
カタクチイワシが大半だったが、その中に交じって釣れるマイワシや小サバ、アジなどを数尾ずつキープ。
黒田さんの尽力により、生きアジも持ち込まれたこともあり、さっそくヒラメのポイントへ転進となった。
「はい、どうぞ~」
水深27mからスタート。
まずは皆さん生きアジを付けて投入。
「魚礁だから根掛かりに気を付けて。置き竿にしてちゃダメだよ」と船長からのアナウンス。
生きエサの場合は頻繁な誘いは必要ないが、こまめな底ダチの取り直しは大事な動作だ。
1流し目は期待に反してノーバイト。
「潮がぜんぜん動いていないよ」
ならばと回り直してピンポイントに船を乗せると、左舷胴の間の二田多佳子さんの竿が突っ込んだ。
魚を暴れさせないように、ゆっくり一定のテンションで巻き上げると褐色の魚体が浮かび上がってきた。
構えられたタモに向かって頭から滑り込ませ、無事キャッチされたヒラメは船長目測で4kg級。
写真を撮らせていただいていると、隣の旦那さんにもヒット。
「小さい、小さい」と1.8kgのヒラメを持って苦笑い。
自席に戻ったところで私の竿がズドンと入る。
ジワリジワリと巻き上げ3kg級が浮上した。
ちなみにエサは朝のエサ釣りで釣れた小サバだ。
回り直すと今度は右舷胴の間の丸山さんの竿が弧を描き、3kg級が取り込まれる。
「またかよぉ!」
そんな声の方向に目を向けると、多佳子さんが2枚目をキャッチ。
これも4kg級。
先のヒラメとダブル持ちをお願いすると、「重~い、ヒラメ釣るよりキツイ」とうれしい悲鳴。
「少し深い方をやってみよう」
アタリが途切れたところで水深45mの魚礁へ移動。
ここでも竿入れと同時に3~4kg級が連続ヒット。
一人、また一人と片目が開き、スロージギングで狙っていた左舷大ドモの若菜さんがキャッチしたところで全員安打となった。
魚礁ということで、交じるゲストはマゾイ、クロソイ、カサゴ、メバルと釣れてうれしい根魚ばかり。
ここで私の竿に本日2発目のアタリ。
竿を起こしたが、魚が根に入ったかと思えるほどビクともしない。
少しずつ、少しずつ浮かし上げ、やっと見えてきた褐色の魚体。
船長が差し出すタモにゆっくり頭から導き入れ、取り込んだ。
「いっつもそうやっていいところを持っていくんだもんなぁ」
黒田さんを言わしめたヒラメは帰宅後検量81cm、7.2kg。
これぞ四倉ヒラメと呼べる大判サイズ。
これもサバエサにヒット。
生きエサも底を尽き、デッドベイトにチェンジとなったが、その後も丸山さんに6.7kg、左舷2番の佐藤さんに5kgと大判サイズが連発。
黒田さんの弟さんは3.2kgのイシナギをゲット。
残り時間もあとわずか。
「きたよ~!これ、ちょっといいかも」と声を上げたのは黒田さん。
ゆっくりと浮かせ無事キャッチしたヒラメは4.4kg。
ドヤ顔がカメラに納まったところで沖揚がりとなった。
釣果は1.8~7.2kgのヒラメを一人1~5枚、船中10人で32枚。
2kg未満は2割ほどと期待どおり型ぞろいの釣果を記録した。
「今日の場所は昨日もやってみたけどヒラメは1枚も釣れなかったんですよ。魚が入ってきたのかもしれませんね」と船長。
四倉沖のヒラメは9~10月がハイシーズンで、年内いっぱいは楽しむことができる。
今後は日に日に四倉沖らしい展開になっていくであろう。
ますます楽しみになってきた。
![釣行の写真]()
船中ファーストヒットは二田多佳子さんの4kg
出典:
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当日最大の7.2kgをキャッチ
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![釣行の写真]()
強烈な引きで3.2kgのイシナギが浮上
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死んだイワシが泳ぐようになるゾンビングジグヘッドとは?
死んだイワシにゾンビングジグヘッドを装着すると、海中でイワシが遊泳姿勢となり、胴つき仕掛けではできないフォールやシェイクといったアクションを竿の操作で演出ができる。
当日初めて試してみたが、チョンチョンと数回竿を上下に振るといきなりガツガツとアタリ。
バラシてしまったが、エサを付け直し、底から1~3mの範囲をシェイクしてスロージャーク、そしてフォールと誘うと、10分後にまたアタリがきて3kg級のヒラメをキャッチ。
撮影の合間の短時間しか試せなかったが、アタリが遠いときにデッドベイトで2回アタったことは単なるマグレではないと思う。
デッドベイトのヒラメ釣りで大きく活躍してくれそうだ。
INFORMATION
福島県・四倉港 弘明丸
▼備考=予約乗合、5F時集合。マダイへも出船
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隔週刊つり情報(2025年10月1号)※無断複製・転載禁止