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乗れば肉厚良型ぞろい 南房の春ヤリイカ本番

隔週刊つり情報編集部

春のベストシーズンへ向けて各地でヤリイカが盛り上がってきた。

中でも注目したいのが2月下旬から模様が上向いてきた南房エリア。

取材した南房乙浜港のしまや丸では白間津沖の水深150~210m前後を流し、トップ25杯前後とまずまず。

取材日こそ海況が悪く数がのびなかったものの、春ヤリ本番を彷彿させる胴長30~40cm級の良型主体で重量感のある乗りを満喫した。

南房エリアのヤリイカは例年4月一杯まで。

まだまだ沖イカファンを楽しませてくれることだろう。

釣行の写真

乗りが分かりやすい良型主体の春ヤリはイカ釣りビギナーにもおすすめ

各地でヤリイカが盛り上がっているが、これからの注目釣り場は南房白浜~千倉沖エリア。

トップが連日1束超えを記録した年もあるが、そんな釣果が上がるのは決まって桜開花予測が話題になってくるころ。

3月中旬ごろから一気に上向くことが多いのだ。

ヤリイカの釣況にアンテナを張っているファンは多く、模様がよくなれば釣り人が押し寄せ、平日でも予約が取れないこともあるので、いつでも出動できるよう準備を整え、予約は早めにしておいたほうがいい。

南房エリアは太海、江見、乙浜、布良、相浜、洲ノ崎のほか内房勝山からも乗合船が集結する。

今回は乙浜港のしまや丸から取材釣行したが、釣り場まで航程15~20分と近いのがうれしい。

釣り場の写真

当日の釣り場は白間津沖の水深150~210m前後

おすすめは短めのヤリイカ竿 仕掛けはプラヅノ11cmのブランコでオモリ150号が標準

ヤリイカのタックルはエリアにより使用オモリの号数に若干の違いはあるが、それ以外はほぼ共通している。

南房エリアでの標準オモリは150号。

竿はヤリイカ竿でOKで、全長1.5~1.8mとやや短めが現在の主流。

一日手持ちでも疲れず、乗り、アタリも取りやすい。

中小型電動リールに巻く道糸はPE3号を使っている人が多く、太くても4号まで。

潮が澄んだときなどは水深が250mを超えることもあるので道糸は400m以上はほしい。

300mしか巻いていない場合はトラブルに備えて予備リールも用意しておくと安心だ。

仕掛けはプラヅノ11cmのブランコ式でツノ数は5~8本。

ビギナーであれば5本からスタートすることをすすめる。

10~15本ヅノで数をのばす人もいるが、仕掛けをさばける力量を持った人だからできること。

仕掛けを回収するたびに手前マツリをしているようではロスタイムばかりが生じ、釣れるものも釣れなくなる。

ツノ数と釣果は必ずしも比例しないので仕掛けの回収から次の投入への動作を確実にこなすことを優先すべき。

ツノにはコマセヅノとして7cmの赤白ガス糸巻きスッテを1本入れることはもちろんだが、イカのサイズが大きいこの時期は14cmのツノを入れるのも一手だ。

14cmヅノは11cmより目立つのでコマセヅノの役目をすることと、カンナの径が太いので大型が乗っても重みでカンナが開いてバレることが少ないという利点もある。

取材当日竿頭の方も6本ヅノのうち上2本に14cmを付けていた。

乗りも11cmと遜色ないとのこと。

オモリは前述のとおり150号だが、一般的な胴つきタイプを使用しよう。

羽根付き形状や鋳物製のオモリはオマツリの原因となるとして使用NGの船もあるので注意したい。

仕掛けは各サイズ用意

ヤリイカの仕掛けはプラヅノ11cmのブランコ式だが、南房は沖の潮の影響を受けやすい海域なので急激な潮の変化も珍しくない。

それによりスルメイカの群れが回遊してくることもある。

ヤリイカ船といえどもスルメイカが釣れていれば狙うこともあるので、仕掛けは11~18cmヅノ、各サイズを用意しておくと万全だ。

タックルの写真

タックルは全長1.5~1.8m前後のヤリイカ竿とPE3~4号を400m巻いた中小型電動リールの組み合わせ。オモリ150号が標準

春は底付近と中層も探る イカが乗ったら追い乗りを狙う

基本的な釣り方は従来のヤリイカ釣りとなんら変わりはない。

とくに船長からのアナウンスがなければタナは底付近と思っていい。

この場合は、底から5~8mの範囲を探ってみる。

シャクリ方は竿一杯までシャクリ上げたり、小さく2~3回に分けるなど変化を付けてみるとよい。

シャクリの強さは聞き上げる感じでなるべくソフトに。

シャープなシャクリは小型の乗りを見落としがちになるばかりか、サバのヒット率が高まってしまう。

春シーズンによくあるのが中層に反応が出たり、底から高い反応が出るパターンだ。

「〇mから〇mの間に反応があるよ」とか「〇mから底まで」とアナウンスされたら、底まで仕掛けを落とさず指示ダナの上限より10~15m手前からリールのスプールを親指で押さえ、ストップ&ゴーをかけるように段をつけながら仕掛けを落とし込んでいく。

落とし込みの途中でシャクリ上げを入れてみるのも効果的。

途中でイカが乗れば仕掛けの落下が一瞬止まり、同時にグイングインと竿先にイカの抵抗が伝わってくる。

底からにせよ、中層にせよ、イカが乗ったら最初の4~5mは手巻きでゆっくりと巻き上げていく。

うまくいけば2杯目、3杯目と追い乗りしてくる。

南房エリアは比較的長い時間流すことが多い。

その間、連釣する人もいればなぜか乗らない人もいる。

自分だけ乗らないと思ったら、10~20m巻き上げてから落とす「巻き落とし」をしてみよう。

イカに限らず、フィッシュイーターは目の前に落ちてきたエサに反射的に食いついてくる傾向がある。

見切られたツノをイカの視界から消してみるのが巻き落としの狙い。

連釣する人は再投入することにより、巻き落としと同じ効果を得ているのだ。

巻き上げは中速(1秒1mくらい)で。

身切れを心配して巻き上げが遅いと船の揺れに一定のテンションが保てずバレる率が高くなってしまう。

取り込みは上ヅノから順に投入器に収めながら行うが、もたついてしまうのであれば空ヅノは投入器に付いているマットに引っ掛け止めて、イカが付いているツノはそのままデッキに置きながら回収していく。

オモリまで回収したら、下ヅノから順に投入器に収めていけば5本ヅノ程度であればトラブルなく収めることができるはずだ。

サバが多いときはツノ数を減らしたり直結仕掛けで対策を

ブランコ仕掛けであればツノ数を3本に減らし、プラヅノもシルエットが出やすい濃いカラーのものやスッテなどは避け、ケイムラやライトブルーなど淡いカラーにする。

シャープなシャクリもサバが反応してしまうので、よりソフトに行う。

最も有効なのが直結仕掛けだが、その場合ツノは14cmをおすすめする。

11cmヅノに比べてバレが少ないことがその理由だが、直結仕掛けはツノに遊びがない分、ダイレクトにイカの負荷がカンナにかかる。

カンナ径が細い11cmヅノではイカの負荷によりカンナが広がりやすいだけでなく、カンナのフトコロも14cmヅノより浅いため、その分バレやすいというわけだ。

当日乗り合わせた名手・永井さんも14cmヅノの直結仕掛けを使用されており、同様の理由で18cmを使うこともあるとのこと。

同じく直結仕掛けの小菅さんは11cmヅノを使用しているが、カンナの強度を考慮して0.7mm径のカンナに巻き替えているほどの手の込みよう。

直結仕掛けはイカを乗せてからが難しい。

少しでも竿先を下げてしまったり、電動巻き上げが停止した瞬間など、カンナの分だけで下がってしまえばイカは外れてしまう。

乗せてから取り込みまでの一連の動作中は仕掛けが常に上がるようにする。

これは数をこなさないことには上達の道はない。

直結仕掛けで狙ってみたい方はナギの日に14cmヅノの3~5本仕様でチャレンジしてみよう。

14cmヅノでアピールアップ

ヤリイカ釣りはプラヅノ11cmが定番だが、春は良型が多いのでアピール度が高い14cmが有効なことも。

仕掛けを自作するなら14cmを1~2本交ぜたミックス仕掛けで狙ってみるといいだろう。

南房の春ヤリイカ好期へ 白間津沖で多点掛けを目指す

2月24日、今シーズン3回目となるヤリイカ釣行は南房乙浜港のしまや丸に乗船。

右舷に4名、左舷に5名の配席で6時を少し回ったところで出船。
 
20分ほどのクルージングでエンジンがスローになりリサーチが開始される。

「ではやってみましょう。160mです」のアナウンスで一斉に仕掛けが投入される。

さっそくサバの洗礼を受けた方もいたが大半の方の仕掛けは無事底まで到達。

着乗りはなかったが、しばらく流していると直結仕掛けで狙っている左舷ミヨシの永井さんが良型のヤリイカを取り込んだ。

左舷トモでも歓声が上がり、女性アングラーの安田さんも1杯目をゲット。

1流し目からヤリイカが上がり、幸先がいいと思われたが、その後1時間ほどは空流しの繰り返し。

「反応が小さいね」

一昨日まではまずまずの釣況が続いていたが、昨日から二枚潮で芳しくないとのこと。

それでも水深192mからの流しで右舷大ドモの北条さんが良型ヤリイカを釣り上げたのを皮切りに、ブランコ仕掛け組が次つぎとリールを巻き出した。

安田さんと左舷トモ2番の遠藤さんはそろってダブルで釣り上げ、左舷ミヨシ2番の森田さん、右舷ミヨシ2番の尾上さんも片目を開けた。

「またバレた……」

ミヨシで直結仕掛けを操る永井さんと小菅さん。

名うてのイカ釣り師として知られるお二人だが、今日のような荒れた海上コンディションではさすがに苦戦の様子。

釣行の写真

多点掛けは巻き上げ時の重量感に興奮する

大型の多点掛けも

残りあと1時間ほど。

ここで久しぶりにイカの乗りをキャッチしたのは小菅さん。

置き竿で狙っていた北条さんもリールを巻き出した。

先に上がったのが北条さんでタルから剣先がはみ出す大型サイズの3杯掛けを披露。

安田さんはまたまたダブル。

左舷3番の森田さんも良型のヤリイカをゲットして満面の笑み。

私もここで竿を出させてもらい超スローのタダ巻きで上げてくると、クンクンと竿先にシグナルが伝わり、胴長30cmサイズをゲット。

釣れ上がるイカはどれも丸みのある肉厚の良型ばかり。

この時期にしてこのコンディションであれば今シーズンはロングランで楽しめそうだ。
 
12時に沖揚がりとなり、トップは北条さんで8杯。

安田さんも7杯と大健闘。

数字的には物足りなさを感じるかもしれないが、ハイライトシーンが数回あったので、モチベーションが下がることなく楽しむことができた。

南房エリアのヤリイカは例年4月一杯までが釣期。

まだまだ楽しめますよ。

釣行の写真

身に厚みのあるヤリイカがよく釣れた

釣行の写真

胴長30~40cmの良型がそろう

釣行の写真

南房の春イカは例年4月一杯まで楽しめる

INFORMATION

南房・乙浜港しまや丸

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