「ここは型がいいよね」
どんな釣り物にもそんな場所があるもので、カワハギ釣りでいえばここ館山湾がその筆頭にあげられる。
ポイントの水深は15~30m付近で、砂地もあれば根周りもある関東有数のカワハギフィールドだ。
秋の本格シーズンも間近ということで様子をうかがいに乗船したのは、館山湾内の釣り場を知りつくす洲ノ崎栄ノ浦港の早川丸。
あいにく当日は潮が動かずアタリも遠い展開になってしまったけれど、釣れるカワハギは18~25cmの型ぞろい。
当地ならではのポテンシャルの高さをしっかりと確認できた。
もう少し水温が下がれば越冬に備えて荒食いが始まり、熱いカワハギシーズンに突入するだろう。
そろそろ気になる今シーズンのカワハギ模様、目に止まったのは9月に入って乗合をスタートした南房洲ノ崎栄ノ浦港の早川丸。
情報によるとトップ10~15枚ほど、開幕早々にしてはまずまずだ。
![釣行の写真]()
肝もちょっぴり膨らんできた
出典:
渋いながらもサイズよし
出かけたのは9月14日。
早川元樹船長に話を聞くと、「型は文句なしだけど、もうちょっと数がほしいよね」とのこと。
さて今日はどうかと9名を乗せて5時半に出船。
釣り場は10分少々で着く館山湾の洲ノ崎寄り、水深は25m。
私はカメラを手にしてしばし見学を決め込む。
昇ったばかりの朝日を浴びて第1投。
朝マヅメから釣れるのも早めに出船する早川丸の特徴で、アタリも頻繁にあるようだ。
竿の動きも皆さん激しく、エサ取りにツルテンにされる方も多い。
しかしその正体はキタマクラと知れる。
船長はポイントをずらしながらフグをかわしていき、15分ほどすると右舷胴の間でようやく本命が上がった。
23~24cmの良型だ。
お隣さんも同級を上げてさあこれからと思いきや、その後はまたアタリが遠くなってキタマクラやトラギスがたまにアタる程度。
そんな中、「それらしきアタリを2回バラして、ようやく」と左舷ミヨシ氏が1枚を釣る。
さらに間を置かずに2枚を釣った。
釣り方は上で誘って底まで下ろしゼロテンでステイ、もしくは小さく底トントンのオーソドックスな縦の釣り。
仕掛けも装飾品がほとんどないシンプルな仕様だ。
仕掛けも釣り方も普段の私と同じなので私にも釣れるかな?と竿を出してみる。
ところが全然釣れない。
アタリが出せないのだ。
この時点で、私を含む右舷は5人で朝イチに釣れた2枚だけ。
一方の左舷は、4人とも3~4枚バケツに泳がせている。
釣り座のせいとボヤいてもらちが明かないので、なんとかせねばと竿を硬調から穂先の軟らかなタイプに持ち替えた。
活性が低いので仕掛けの動き、とくに俊敏な動きには反応しないと見て、ゆっくりとした動作を意識する。
アタリも手感度よりも目感度で取るイメージだ。
苦手な釣り方なのだが、ユラユラと誘いを入れてゼロテンで静かに待つ。
竿先がツンとわずかに揺れた。
合わせをグッと我慢して待つと、ツンツンと手にも感じるアタリ。
すかさず竿を立てるとカンカンカンとカワハギ特有の引きが伝わった。
ようやく手にしたカワハギは唇の皮一枚にハリが刺さっているだけ。
あぶないあぶない!のうれしい1枚だ。
![釣行の写真]()
大半が20cmオーバーの良型
出典:
知っ得!カワハギの体色変化
カワハギは場所によって色が変わる。
海藻の多い釣り場は茶褐色、砂地では白っぽく、岩礁帯では黒っぽい。おそらく保護色であろうが、海底環境に関係なく黒っぽいカワハギが釣れる日は活性が低い場合が多い気がする。
当日は潮が効かず、釣れたのはほとんどが黒っぽかった。
白っぽいカワハギが交じりだしたら本番突入の合図かも。
![魚の写真]()
環境や活性で体色を変える?
出典:
見た目は神社のおはらい
前半戦は館山湾の南側をこまめに探り、9時過ぎに「少し走るよ」で大房岬側へと移動する。
水深は同じく25m前後だ。
ここもアタリは遠い。
宙のアタリは皆無で、細かな誘いを入れてもジッと止めて待ってもカワハギの気配は感じられない。
カワハギが寄ってこないということは、ひょっとしてアピールが足りないのか?
そこで個人的にはこれまためったに使わない集魚板を仕掛けの上部に付けて、大きく竿を振ってアピール。
その後ピタッと止めてアタリを待った。
おはらいのときの神主さんと同じ動作で竿を振っているので、名付けて神主釣法!?
いや、冗談みたいなこれが当たった。
ゼロテンで待つ竿先にツンツンときて25cm級をキャッチ。
続けてハリ掛かりしたがこれは巻き上げ途中でバラシ。
一番下のハリのハリ先が欠けていたので、合わせのタイミングがズレて硬い歯に乗ってしまったのだろう。
船長は細かく周辺を探り、水深15mの浅場を攻めた流しでは潮も少し動いて船中パタパタと上がった。
私も神主釣法で2枚を連釣。
今ならいつもの釣り方でも拾えるんじゃないか?そのほうが効率がいいんじゃないか?てことでいつもの竿、仕掛け、釣り方に戻してみた。
これが裏目。
パタッとアタリが途絶えてしまう。
慌てて神主釣法にチェンジしたものの時合が過ぎたのか周りも釣れない。
最後に洲ノ崎側へ移動したが相変わらず潮は流れず、そのまま沖揚がりとなる
船中1~9枚と厳しい一日になったけれども、そんな日でも気づきがあるもの。
いつもの釣り方でカワハギを寄せられないときは、ど派手な誘いと仕掛けでアピールし、ピタッとエサの動きを止めて食わせる。
そんな奥の手が自分の引き出しに加わった。
当地のカワハギ船はトーナメンターや狂の字がつくマニアが比較的少なく、マイペースで腕を磨ける。
毎年10月以降に本番を迎え、「そのころには水温が下がってカワハギもまとまり出すから」と船長。
今後が楽しみだ。
![釣行の写真]()
当日は潮が動かず低活性。 こんなときは体色が黒っぽい
出典:
![釣行の写真]()
初心者は気軽に、上級者はディープに楽しめる
出典:
Tackle Guide
浅場で型のよいカワハギが食ってくる釣り場なので、ハリは丈夫な物を。
ハゲバリならば、4.5号か5号が適していると思う。
船宿information
南房洲ノ崎栄ノ浦港 早川丸
0470・29・1095
▼備考=予約乗合、5時半出船
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隔週刊つり情報(2025年10月15号)※無断複製・転載禁止