乗っ込みマダイで活況な三浦半島剣崎松輪港にあって、根強い人気を保っているのがアジ乗合だ。
アンドンビシ130~150号、2~3本バリという通常のビシアジスタイルだが、留意してほしいのがハリスの太さ。
2号でもよいが船宿は3号を推奨する。
その理由はアジのサイズにある。
釣り場は剣崎沖の水深50~70m前後。
釣れ上がるサイズは最低でも30cm、大型は45cm前後とすべて型ぞろい。
ハリス切れやハリが折られたり、伸びてのバラシも珍しくないという、まさにスリリングな釣りが楽しめる。
しばらくは釣れ続くようだから、ビシアジファンだけでなく、マダイファンの口直し釣行にもおすすめだ。
なお、タナの指示は海面からとなるので、1mごとにしっかりマーキングされた道糸が必携となる。
![釣行の写真]()
▲これも40cm近い大型、黄色い魚体は色もそそる
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取り込みは玉網使用
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▲おすすめしない例・掛かり所を確認して抜き上げよう
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▲よい例・取り込みのバラシが多いのでできれば玉網を使用したい
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三浦半島剣崎沖は多くの根や魚礁、さらには沈船が点在するバラエティに富んだ釣り場だ。
マダイやワラサの好釣り場として名高いが、春~夏にかけて人気が高いのがアジ釣りだ。
航程15分ほどの近場を中心に、浅場~深場まで多数のアジのポイントがある。
主となるのは水深50m前後、釣り方はイワシミンチのコマセ釣りで狙うオーソドックスなスタイル。
古くから専門で狙う船はあったが、ここ数年は剣崎沖を代表する釣り物の一つと言っていいほどの実績と人気を集めている。
この海域のアジの特徴は、とくに型がよいことが挙げられる。
40cm前後をレギュラーに、45cmオーバーのジャンボアジも狙える。
エサが豊富なことから魚体はコロコロと太っていて、その食味も上々だ。
釣趣と食味が両立した釣りで毎年シーズンになると通い続けるファンも多い。
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▲このサイズがレギュラーといえる
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ハリスは3号がおすすめ
釣り方は昔ながらのビシアジスタイルになる。
コマセカゴ(ビシ)のオモリは130号と150号、自分が使用する竿に合わせた重さを選べばよい。
船では130号の横目ビシを貸し出している。
コマセカゴはアンドンビシ、横目ビシ、プラビシのどれでも使用できるが、コマセの粒と網目の大きさが合わないと、コマセがうまく出なかったり、出過ぎたりする。
イワシミンチは船宿によって挽きの粗さが異なるので、初めての人はコマセカゴは船で借りるのがいいだろう。
竿はビシアジ専用竿がベターだが、130号オモリを振れる丈夫な竿であれば、イカ竿や根魚竿で代用できる。
ワンピースの遠征五目竿を使う人も多い。
魚を掛けてから胴に入る曲がりなのでバラシ防止に効果的だ。
リールは中小型の電動。
道糸はPE3号以上を巻いておく。
これより細くするのは高切れの原因になるので避けたほうがよい。
片テンビンは腕長30~40cm、クッションゴムは絡み防止のためにも付けたほうがよい。
1.5mm径20~30cmの短めのものを選ぶ。
仕掛けのハリスは釣れるアジのサイズが大きいので3号が標準。
2号でもよいが、大サバが掛かったりマダイやヒラメなどが食ってくることもあるので、太めの3号をおすすめしたい。
仕掛けの全長は2mが標準、ハリはムツの11号を使う。
エサはアカタンが用意されているが、好みでアオイソメを持ち込む人もいる。
潮色によってはアオイソメに食いが立つこともあるので、少量でもアオイソメを用意していけば安心だ。
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▲家族そろって初めての船釣り。1尾釣れて全員大喜び
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一番のカギはタナ取り
ビシアジ釣りはタナ取りが命、と言われる。
船長は魚探の反応を見てタナを教えてくれるので、そこに正確に合わせることが肝心だ。
海面からタナを取る場合と、底からタナを取る場合があり、それらを図1に示す。
海面からのタナ取りの場合は指示ダナよりも仕掛けの長さ分(2m)落とし、コマセを2~3回振って指示ダナに合わせる。
底からのタナ取りはコマセカゴが着底したら糸フケを取り、コマセを同様に振って指示ダナまで巻き上げる。
この2つの方法の特徴は、海面からのタナ取りはコマセをまく範囲が狭くて済み、効率的に魚を寄せられるメリットがある。
対して底からのタナ取りは、コマセカゴの移動量が大きいためコマセが散乱してしまうが、底から巻き上げる動作により仕掛けがしっかり立つので、初心者には底からのタナ取りのほうがやりやすいという利点もある。
タナ取り時の注意点
よりよい釣果を上げるためには、海面からのタナ取りをおすすめしたいが、ひとつ気を付けたいことがある。それが仕掛けの立て方だ。
図2を見ていただきたい。
上図がよい例、下図が悪い例になる。
上図は指示ダナよりも下にコマセカゴを下ろしてからタナに合わせる場合、下図は指示ダナで止めた場合だ。
ここでコマセと仕掛けの位置関係に注目してほしい。
指示ダナより仕掛けを下ろした場合は振り出したコマセの中に仕掛けが入るようになり、コマセと仕掛けが同調しやすい。
仕掛けを水中で立った状態(垂直の状態)にすることが重要なポイントだ。
対して指示ダナで止めている場合は仕掛けが立たないため、振ったコマセと仕掛けが離れてしまう。
アジはコマセの中に突っ込んできてエサの付いたハリを口にする習性から、仕掛けとコマセが同調している場合のほうがアタリが多く出ることになる。
海面から正確にタナを取っているのに食わない、なぜだ?という人は、このように仕掛けとコマセが同調していないケースが多く見られる。
常に仕掛けの長さ分、余計にコマセカゴを落としてからタナに合わせるということを心がけよう。
対して底からタナを取る場合は、コマセカゴを巻き上げることにより仕掛けが立つので、意識せずともコマセと同調しているケースが多くなる。
小さい合わせでバラシ軽減
タナを取ったら、まずはその位置で動かさずにアタリを待つ。
竿をやたらに振ったり、誘いを入れたりするのは逆効果だ。
コマセと仕掛けを同調させたら竿の動きを止めアタリに集中する。
アジのアタリは明確で、穂先をグー、グーッと押さえ込むようなアタリが出る。
このとき、鋭く小さい合わせを入れてやるようにする。
手持ちの場合は竿先を5cmくらい鋭く跳ねるような感じで、置き竿の場合はリールを半回転させてテンションをかける感じがよい。
これは、アジの上アゴにしっかりとハリ掛かりさせるため。
向こう合わせばかりに頼ると、口の脇の軟らかい場所に刺さり、ハリ穴が広がって口切れバラシの原因となる。
合わせるといっても竿をあおっての大合わせは逆効果で、鋭く小さい合わせを入れるのがポイントだ。
ジャンボアジの引きは思いのほか強い。
時折青物のような突っ込みも見せる。
巻き上げは竿を手持ちにして、強く引かれたときは引きに応じて竿先を下げてやればバラシは減らせる。
取り込みは竿を置き、コマセカゴをコマセオケに置いて両手を使えるようにして行う。
片手でハリス、片手でタモを持つためだ。
しっかりハリ掛かりしていれば40cmオーバーのアジでも抜き上げられるが、掛かりどころが悪いときはタモですくおう。
4月の釣況はトップで40~50尾の日が多い。
春先は水温の変化が激しく釣果にムラも見られるが、5月になると水温は安定してコンスタントな釣果が望めるだろう。
水温低下で食い渋るも翌日からは安定釣果
取材日の4月12日は晴天の土曜日とあって、人気のアジ船はほぼ満船となった。
沖に出ると北風が強めに吹いていたが、波はそれほど高くなく釣りやすい状況だ。
航程15分ほどの剣崎沖50mダチで開始、タナは海面から45mの指示だった。
開始ほどなく竿が曲がり始め、40cm級のジャンボアジが取り込まれた。
しかし、この日の潮況はアジにとってよくなかった。
前日の強風で水温が3度上昇し、澄んだ潮がアジポイントに差し込んでいたためだ。
朝のうちは食っていたアジのアタリも、日が高くなると徐々に減っていった。
水温の変動が激しい春先にはしばしばあるパターンで、アジが消えたわけではなく、魚探を見るとアジの反応がビッシリと出ている。
魚はいるが潮を気に入らないせいで低活性の状態だ。
普段なら竿先をクンクンと明確に揺らすアジのアタリも、こんな日には極めて小さい。
しっかりとアタリを取って合わせてやらないとハリ掛かりしない。
低活性のアジはエサを追って泳ぎ回らず、エサを口にしてからもじっとしている。
これがいわゆる「居食い」というやつだ。
低活性時のアタリの出方は図3のようになる。
穂先がわずかに押さえ込まれる感覚、これを「モタレ」と呼ぶが、置き竿の場合でも手持ちの場合でも、この小さなアタリを取ってやる必要がある。
このアタリを見逃すとハリを吐き出してしまう。
アジ釣りの中でC難度といえる状況だ。
撮影の合間に竿を出し、竿先もモタレを感じたら小さく合わせてハリに掛け、なんとかお土産になる6尾が確保できた。
どのアジも丸まると太っていたのが今後への期待を抱かせてくれた。
また、取材翌日は雨模様でトップ58尾とクーラーいっぱいの釣果写真がホームページを飾っていた。
水温変化が激しいのは春の特徴だが、低活性のときでも小さなアタリをしっかりと取って、釣果をのばしていただきたい。
船宿INFORMATION
三浦半島剣崎松輪港
成銀丸
046・886・1719
▼備考=予約乗合、6時出船。
ほかマダイへも
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隔週刊つり情報(2025年5月15号)※無断複製・転載禁止